“色”vol.4

エコな染色方法

 

染色のプラント内では染色過程や最後の処理過程で大量の水を消費する。

毎年700,000tの合成染料が世界で生産されるのに伴い20,000tが廃液として捨てられており、これらの廃液中の成分には外からの刺激に強いが適切な処理をせずに流されるため、環境中に残り続けるものも含まれる。(1)

 

この問題に対し、そもそも染色に水を使わない技術で取り組む企業があった✨

 

DyeCoo(2)

f:id:carrot1306:20190912172637p:plain

CO2の超臨界流体を水の代わりに使い、この無極性溶媒に油脂などの染料を溶かす。

超臨界流体とは、ある高圧高温条件では、密度は液体ほど大きいが粘度は気体くらい小さい、気相と液相の間のような状態である。二酸化炭素は臨界温度31.1度、臨界圧力7.38MPa(1気圧0.101MPa)という比較的温和な条件(3)。

廃液がなくなるし、蒸発過程などが必要なくなり、消費エネルギー減にもなる。

 

 

参考文献

1. Textile Dyes、https://www.intechopen.com/books/eco-friendly-textile-dyeing-and-finishing/textile-dyes-dyeing-process-and-environmental-impact(参照日:2019.9.11)

2. DyeCoo、http://www.dyecoo.com/co2-dyeing/(参照日:2019.9.11)

3. 日本分光、超臨界流体の基礎、https://www.jasco.co.jp/jpn/technique/internet-seminar/sf/sf3.html(参照日:2019.9.11)