2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

“技術”vol.10

殺菌 殺菌とは、菌となるものの細胞の中を乱したり、外の細胞膜を破壊する、ことにより実現している。 同じ塩素を含んでいても、HClOとClO-では作用機序が違う。 極性をもたないHClOは細胞膜を潜り抜け、中のタンパク質を変性させたり、エネルギー源を消費し…

"技術"vol.9

空気中から水を絞り出す UCberkeley初の企業が持ってる技術。MOF(Metal-Organic Framework)という、金属と有機物でできたスポンジのような多孔質の高分子で水分子を捉える。homepageに上がっている技術では、1kgのMOFで2Lの水を集められるみたい。砂漠のよ…

“植物”vol.1

気孔 植物の葉の裏にある気孔。分裂した細胞2つでできている。 ガス選択性はなく、二酸化炭素と同時に水も出入りする。 疑問 どうして二酸化炭素選択的な孔が発達しなかったんやろう? 水をぐるぐる回すのは何の役割があるのか?(ひとつには植物の熱をさげ…

"紙"vol.5

再びCNF セルロースナノファイバーをボールペンのインクの増粘剤として使ったものがすごい書きやすいー! なんでかというと、"だま"になりにくいから。どういうことかというと、CNFを混ぜると、ペンをぴゅっと横にひく(つまり液体の流れの速さ、剪断速度)…

"技術"vol.9

ゼロ屈折性2 なぜ前回の2017年の添加物なしのゼロ屈折性分子がすごいと言われていたのか。 それは、以前は、”複数の性質の違う物質”を混ぜて、複屈折性を打ち消していたから。 (1) 複屈折の原因としては、分子自身の電子の揺らぎ(自分の言葉)・主査周りの…

"技術"vol.8

ゼロ屈折分子 違う物質の間を光が通るとき、光は折れ曲がる。これは光と物質の相互作用の仕方が違うから。この相互作用の仕方がX軸Y軸の方向で違うときには、出てくる光に位相差が生じて像が複数に見える(複屈折性)。(1) この影響を無くしたのがゼロ屈折分…

"技術"vol.7

超臨界流体 超臨界流体とは、いくら圧力をあげても液体にならない状態である。とても密度の高い気体の状態。(1) 実用面では、二酸化炭素の超臨界流体がよく有機溶媒の代わりに使われる。二酸化炭素も無極性であるからだ。 有害な有機溶媒の代わりに使える、…

"紙"vol.5

TEMPO酸化 今まで、セルロースを繊維として利用する話をあげてきたが、繊維にするのは想像以上にかなり大変。もともと分子同士の強力な相互作用で繋がれているから。 その強力に結合しているもの同士の間にマイナスの電気の反発力を生むことで繊維同士を離す…

“技術”vol.6

人工血管 人工血管においては、血液凝固を防ぐことが課題としてあげられている。 血液凝固は、タンパク質の人工血管への吸着により誘引される。 今までの人工血管は、PETなどが用いられていたが、細胞膜を構成するリン脂質をポリマーの側鎖につけたMPCポリマ…

“技術”vol.5

シャンプーリンス シャンプー 頭皮の油分成分のヨゴレを取り除く。親水部がマイナスを帯びた界面活性剤。(頭皮表面がマイナス性を帯びている、細胞壁外側がマイナスなことによる?) リンス シャンプーで油分をなくした髪に油剤、潤いをあたえる。親水部が…

“紙”vol.4

セルロースナノファイバー ティッシュ一繊維には1億本のセルロースナノファイバーが入っている!セルロースナノファイバーは鋼鉄の5倍の強度! そんなすごいセルロースナノファイバーだけど、セルロースが主成分の木から作れる。でもその作り方が大変だしコ…

“生体反応”vol.1

プロトンポンプ ある古細菌の細胞の例。 周りのpH状況によってポンプ内のアミノ酸構造が変化する。 正電荷を帯びることで反発力が発生する。それによって、そのアミノ酸に捕らえられている水分子の位置関係が変化して、プロトンの輸送効率が変化する。 逆に…

"技術"vol.5

タンパク質 授業で聞いたのでひとまずアイデアだけ。 1: 石炭からタンパク質を作る。過去、石油がすごく安い時に本気で目指されてたらしい。(1) 2: 薄い空気からタンパク質を作る。NASAが目指してるみたい(2) 参考文献 1. https://www.washingtonpost.com/…

"技術"vol.4

紫外線を利用した発電 表面プラズモン共鳴 2種類の物質の間に光を入射すると全反射が起き、この時入射光が差し込む側ではない媒質にエバネッセント波というのが生じる。この強度は界面からの距離に対して指数関数的に減衰していくので、エバネッセント波は界…

"技術"vol.3

リチウム電池 ノーベル化学賞を受賞した技術のLi電池。Liイオンの流れによって充放電を制御する。(1) Liだけを通すセパレーターとしては、ポリエチレンやポリプロピレンが用いられている。三次元膜構造で物理的に制御している。 この膜の薄膜化かつ強靭化に…

“技術”vol.2

圧電素子 圧力や振動が加わると電圧が発生し、逆に電圧をかけると伸縮する素子を圧電素子という。 マイクなどに利用されている技術。 (1) 上の分子のように、双極子モーメントが大きい高分子で見られる(Fは電気陰性度がかなり大きい。)。 コメント 上の…

"技術"vol.1

反射板で発電効率UP 光には色々な波長の光がある。そのうち、半導体のバンドギャップを超えるだけのエネルギーを持つものだけを太陽光パネルに当てるような反射板をつけることで発電効率が3割増しになったみたい(1)。 コメント 詳しくは調べられてないけど、…

“液晶”vol.1

液晶分子の特徴は? 液晶とは、固体のように秩序立った構造を持ちながら、液体のように流動性がある構造 その特徴をもつための分子の構造は、硬きコア部と柔らかい側鎖部があること(1) コメント 液晶性はエントロピー、自由度で説明がつく、と言われたこと…

"気候変動"vol.4

温室効果ガス種類 温室効果ガスには、二酸化炭素・メタン・一酸化二窒素・フロンガスがある。水蒸気にも大きな温室効果があるが、人間の活動により量が変化しないので人為起源の温室効果としては扱わない(1)。 (2) 分子の振動種類 並進・重心周りの回転・振…

“気候変動”vol.3

ガスフィルター 光をあてることで活性の高い窒素を作り出し、ガス分子を吸着させる。 参考文献 http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2010/100724_1.htm(2019.10.5)

“気候変動”vol.2

温室効果とは? 二酸化炭素は温室効果があると言われるが、どういうことなのか 温室効果、つまり地球を温かく保つ効果。 地球の温度は、太陽放射(入力)の光と地球放射(出力)の光のバランスで決まる。 簡単にいうと、この地球放射を妨げるのが温室効果が…

“気候変動”vol.1

水濾過フィルターの活性炭 最近使い始めた水濾過装置では、水道水を活性炭に通す 活性炭とは何なのか? なぜ活性炭にフィルター効果があるのか? 活性炭にはナノスケールの微笑な穴が空いたもの。炭はミクロンスケールで、100倍くらい活性炭の方がおおきい。…

“明かり”vol.3

光の流れ 液晶とは液体がもつような流動性をもちかつ、結晶のもつ光学的異方性(光の入射方向により様相が変わる)をもつ、固体と液体の水の間の性質を示す。これは分子がある程度秩序をもって集まっているからで、この分子の並びを電場によって制御すること…

"色"vol.6

パプリカ パプリカは、赤いのも黄色のもオレンジのも元は緑色。 それが二ヶ月程度かけてそれぞれの色になっていく。(1) それぞれの色の色素を見てみる↓ 緑:クロロフィル 赤: カプサイシン 黄: ルテイン オレンジ: βカロテン コメント クロロフィルの分解でこ…