"紙"vol.2
富士フィルムのV字回復の裏側
写真フィルムで有名な富士フィルム。光をまっすぐに運び綺麗に発色するフィルムを作るための確固としたフィルム技術を磨き続け、それを時代の流れに合わせ液晶技術に積合せて応用したことにより衰退しつつあるフィルム業界ではない分野での活躍を遂げた。
写真フィルムで綺麗な発色を保証する技術、それはトリアセチルセルロース
からつくる、混合物をできる限り除去したフィルム。この性質を、液晶に使われる偏向板を挟み込み保護するという新たな方法に用いた。これらの用途には光をまっすぐに運ぶ、という性質が共通している。(1)
トリアセチルセルロース
しかしこれはフィルム加工する際に有害物質を使うことに欠点があるよう。(磯貝教授)
最近熱処理だけでフィルム加工できる微生物により生合成されるものが発見された。(2)
上のブルランの水酸基(-OH)をアセチル化するとゼロ複屈折性(上記で述べた性質)を持つようになる。
コメント
ある役割を持たせた分子を突き詰めていくと、思わぬ応用先が見つかる、というのはとても魅力的だと思った。
参考文献
1. FUJIFILM、Future CLIP、https://fujifilm.jp/business/future-clip/whats_this/vol3.html(参照日:2019.9.28)
2. 東京大学JST、https://www.jst.go.jp/pr/announce/20170418-2/index.html#YOUGO3(参照日:2019.9.28)