"FOOD"vol.2

腸内細菌と免疫

 

改めて、腸内細菌:町内で生息し、あるいは腸菅内で増殖する常在細菌。(1)

腸内細菌は作用によって3種類に分類される。(2)

善玉菌→ビフィズス菌、乳酸菌(ビタミンの合成、消化吸収の補助、感染防御)

悪玉菌→ブドウ菌、大腸菌有毒株(腸内腐敗、細菌毒素の産出、ガス発生)

日和見菌→バクテロイデス、大腸菌無害株、連鎖球菌

 

ヒトの腸管内にはおよそ1000種類、総数100兆個、2kgの腸内細菌が存在。

 

その腸内細菌と免疫細胞の関係が明らかになった。

免疫に関わる細胞の一つ、ヘルパーT細胞の表面にあるPD-1という受容体がないことにより、ヘルパーT細胞が増え、

(i) 低品質の免疫グロブリンAが増え、免疫グロブリンAにより腸粘膜に捕らえられるはずだった善玉菌が流されて腸内にはほとんど検出されないレベルになる。

(ii) より多くのアミノ酸がヘルパーT細胞により消費され、そのアミノ酸から合成される神経伝達物質が減少する。

 

コメント

腸内細菌が直接免疫系に与える影響というより、共通の原因をもつ、腸内細菌状況と免疫機能状況がある、とまとめられた。この事例のようなものは、因果関係を曖昧にすると間違った理解になりかねないと思ったので気をつけたい。

 

参考文献

1. ブリタニカ国際百科事典

2. 大塚製薬、代表的な腸内細菌、https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/fiber/for-body/intestinal-flora/(参照日:2019.9.26)

3. RIKEN NEWS No.457 2019.7、腸内細菌と免疫と脳その密なる関係